CBRE調査、今後は低下を予想
シービーアールイー(CBRE)が4月28日公表した2023年第1四半期(1~3月)の大規模マルチテナント型物流施設の賃貸市場動向に関する調査結果によると、近畿圏の空室率は4.6%で、前期(22年10~12月)から2.9ポイント上がった。上昇したのは1年ぶり。
新規供給が8棟・12.1万坪と四半期ベースでは過去最大に達した半面、テナントの引き合いが弱いエリアにある3棟が空室を大きく残したまま竣工したことが響き、空室率を押し上げた。
CBREは「近畿圏全体の需要は物流企業を中心にEC、メーカーなど多岐にわたった」と解説。4~6月は現時点で新規供給予定がなく、7~9月も4.5万坪にとどまっているため、今後は空室率が低下するとみている。
実質賃料は1坪当たり4110円で、前期から0.5%下落した。
近畿圏の動向
中部圏は2四半期連続低下
中部圏の空室率は6.2%で、前期から2.3ポイント低下した。前期水準から下がったのは2四半期連続。新規供給の2棟は空室が残ったものの、既存物件で空室の消化が進んだことがプラスに作用した。
実質賃料は1坪当たり3590円で、前期から0.3%下落した。
中部圏の動向(いずれもCBRE資料より引用)
(藤原秀行)