晴海コンテナ輸送、「セミトレーラー中継幹線輸送サービス」を本格稼働

晴海コンテナ輸送、「セミトレーラー中継幹線輸送サービス」を本格稼働

「2024年問題」考慮、1人当たりの労働時間は法令順守可能に

晴海コンテナ輸送(横浜市)は6月2日、トラックドライバーの長時間労働規制強化に伴い物流現場の混乱が懸念されている「2024年問題」の解決策として注目される「セミトレーラー中継幹線輸送サービス」を6月から本格稼働させると発表した。


セミトレーラー中継幹線輸送サービスのイメージ図

同サービスは大型トラックの中でも切り離しが可能な車両のトラクタヘッドとコンテナシャーシを活用し、主要幹線道路の約200kmごとに設けた中継拠点でコンテナシャーシの切り離しと連結を実施、ドライバーの走行距離を短縮させるのが狙い。

例えば、東京・大阪間走行の場合、ドライバー1人当たりの運行距離を1日片道約200km・往復約400kmに抑え、約8時間の労働時間を順守できるようにする。1人で走っていた場合のほぼ半分に改善できると見込む。

同社は現在、1人のドライバーが東京・大阪間を1台のトラックで走行し続けることがほとんどだが、荷物の積み下ろしなどの荷役作業に加え、帰り荷が出てくるまで2~3日外泊をして荷待ちをしなければならないなど、ドライバーの体力への負担が大きく、効率が悪い上に決して労働環境が良いとは言えない状況と指摘。

新サービスはドライバーの実働として、中継地点で待ち合わせているトラックとコンテナシャーシを付け替えるだけに限られ、元の出発地に戻るため、荷役作業を軽減し、中継地点で必ず帰り荷を積めるためドライバーは毎日自宅へ帰ることができるようになると想定している。


荷台交換の拠点一覧(2023年6月時点)

東京・大阪間を運搬する際は、静岡県袋井市を荷台交換の拠点と設定している。日本の物流の大部分を担う中小の輸送会社をネットワークし、本サービスを充実させることで長距離輸送の基盤を作るという構想を基に、全国に中継幹線輸送サービスを広めていきたい考え。

(藤原秀行)※いずれも晴海コンテナ輸送提供

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