ホンダ子会社が新たに「小型ビジネスジェット」参入へ、ノンストップで米大陸横断を想定

ホンダ子会社が新たに「小型ビジネスジェット」参入へ、ノンストップで米大陸横断を想定

現行機より1クラス上、28年めどに型式証明取得目指す

ホンダは6月14日、航空機事業を手掛ける米子会社のホンダ エアクラフト カンパニー(Honda Aircraft Company、HACI)が2021年にお披露目したコンセプト機「HondaJet 2600 Concept」をベースにした新型小型ビジネスジェット機を開発すると発表した。

現在手掛けているベリーライトジェット機(超小型機)「HondaJet Elite II」からサイズが1クラス上のカテゴリー「ライトジェット機(小型機)」に新規参入する。2028年ごろをめどに、米連邦航空局(FAA)から量産に不可欠な型式証明を取得することを目指す。


新型小型ビジネスジェット機(飛行イメージ、プレスリリースより引用)

HACIは2021年、米ネバダ州ラスベガスで開催された世界最大のビジネス航空機ショー「ナショナル ビジネス アビエーション アソシエーション」(NBAA)で、新たな移動の価値をもたらす小型ビジネスジェットコンセプト機としてHondaJet 2600 Conceptを発表し、参考展示した。

その後、市場で相応の需要が見込まれることなどから、製品化に踏み切ることを決めた。既にエンジン、アビオニクス、胴体などの主要サプライヤーとの契約を締結した。

新型小型ビジネスジェット機は、ホンダ独自の技術の主翼上面エンジン配置、自然層流翼型・ノーズ、コンポジット胴体をさらに進化させ、乗員・乗客が最大11人搭乗できることを計画。通常のライトジェット機より20%、中型ジェット機に対しては40%以上、燃費を向上させ、ライトジェット機として世界で初めてノンストップでの米国大陸横断を可能にすることを計画している。

さらに、パイロット1人の運用を想定しているほか、長距離飛行にも適した広いキャビン空間と優れた静粛性も実現する。

新型ビジネスジェット機の仕様
エンジン:Williams FJ44-4C
アビオニクス:Garmin G3000
最大定員:乗員1名+乗客10名 または乗員2名+乗客9名
航続距離
(NBAA IFR Range, 1乗員+4乗客)*:2,625ノーティカルマイル
最大巡航速度*:450ノット
最大運用高度*:47,000フィート

*目標性能

(藤原秀行)

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