経済安保の観点からも議論
国土交通省は7月27日、名古屋港でサイバー攻撃を受けた管理システムが障害を起こし、コンテナターミナルのオペレーションが2日以上ストップした件を受け、「コンテナターミナルにおける情報セキュリティ対策等検討委員会」の初会合を7月31日に開くと発表した。
委員会には大学などの有識者や情報システム専門家、海運など関係事業者らが参加。内閣官房国家安全保障局の担当者らも加わる。管理システムを運営している名古屋港運協会に事情を聴いた上で、再発防止策などを協議する予定。
政府は経済安全保障法やサイバーセキュリティ基本法に則り、港湾のセキュリティ対策を強化することを検討しており、委員会でも意見を聴取する。
国内の物流インフラがサイバー攻撃を受け、大々的にオペレーションがストップしたのは初めてとみられるだけに、抜本的かつ実効性ある対策の検討が急務となっている。
名古屋港飛島ふ頭南側コンテナターミナルのガントリークレーンとAGV(無人搬送ロボット)(名古屋港管理組合提供)
(藤原秀行)