YKK AP埼玉工場で新建屋が操業開始、製造コスト25%削減や納品リードタイム最大11日短縮目指す

YKK AP埼玉工場で新建屋が操業開始、製造コスト25%削減や納品リードタイム最大11日短縮目指す

首都圏向けビル用アルミ建材の製造供給体制を再編

YKK APは7月31日、首都圏・東日本エリアへの競争力を強化するビル事業の基幹工場として、埼玉県美里町で建設を進めてきた埼玉工場の新建屋(地上2階建て、延床面積2万3078㎡)が5月に完成し、7月31日に操業を開始したと発表した。


埼玉工場 新建屋の外観


埼玉工場 新建屋の内観

YKK AP埼玉工場はビル用アルミ建材商品の製造を手掛けている。2021年に隣接する用地を取得し、新たに工場建屋を増強することで、首都圏をはじめとする東日本エリアへの競争力を高めるビル事業の基幹工場として、製造供給体制を再編する。

新建屋は社内の機械製造部門による合理化設備での集約生産、自動化工程の拡大、データ連動したラインづくりなどのモノづくり改革により、製造コストを従来の25%削減する計画。併せて、ユニットロード化やモーダルシフトによるロジスティクス改革も含め、発注から納品までのリードタイムを最大11日短縮することを想定している。

建物は「働きがいのある工場」をコンセプトに掲げ、高断熱外皮や断熱性・換気性に優れた窓、調光照明、高効率空調を採用することでCO2排出量を30%削減する。さらに、太陽光発電(発電能力:1時間当たり1100kWh)と再生可能エネルギー調達によりCO2排出実質ゼロを実現するほか、雨水も利用し、地球環境や働く人に優しい工場を目指す。

【新建屋コンセプト】
・モノづくり改革    製造コスト従来比25%削減、リードタイム最大11日短縮
・ロジスティクス改革  ユニットロード化、モーダルシフトによる配送効率14%向上
・働きがいのある工場  建物仕様でCO2排出量30%削減
            太陽光発電と再生可能エネルギー調達によりCO2排出実質ゼロを実現

【新建屋概要】

所在地 埼玉県児玉郡美里町南十条555-1
設計・施工 株式会社大林組
工期 着工 2022年6月  竣工 2023年5月
操業開始 2023年7月
敷地面積 41,920㎡
延床面積 23,078㎡
建屋構造 鉄骨造2階建
新規従業員数 40名(2023年度)
投資金額 合計約58億円 (内訳:土地8億円、建屋34億円、設備他16億円)

【参考】 YKK AP埼玉工場の概要

操業開始 1975年9月
敷地面積 82,260㎡(新建屋敷地含む合計)
延床面積 44,984㎡(新建屋延床面積含む合計)
工場長 成田 悟
従業員数 333名(2023年7月31日現在)
製造品目 ビル用アルミ建材

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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