「運輸・倉庫」の景況感、7月は再び改善基調

「運輸・倉庫」の景況感、7月は再び改善基調

帝国データバンク調査、コロナ前水準並みに回復

帝国データバンク(TDB)が8月3日公表した7月の景気動向調査によると、景況感の水準を示す業種別の景気DIは「運輸・倉庫」が43.5で、7月から1.3ポイント上昇した。

7月は4カ月ぶりに悪化したが、再び改善基調に戻った。新型コロナウイルス感染拡大前の2019年12月(42.6)並みの水準に回復してきている。

コロナ禍の感染拡大を受けた行動規制が緩和され、経済活動が正常化したことが景況感の改善を後押ししている。ただ、燃油代が上昇していることなどが懸念材料になっている。

全業種ベースの景気DIは7月が前月比0.2ポイント上がって45.2で同じく2カ月ぶりに改善した。TDBは今後の景況感について「設備投資の拡大や対面サービスをベースに緩やかな上向き傾向で推移するとみられる」との見方を示した。

運輸・倉庫業の個別のコメントを見ると、先行きに関しては「海外経済の減速による輸出入の低調は継続すると考える」(普通倉庫)、「原価の上昇分を料金価格に転嫁できていない。取引先も同様な条件で販売が伸び悩んでいる」(一般貨物自動車運送)といった声が聞かれた。

調査は7月18~31日、全国2万7768社を対象に実施、40.6%の1万1265社から有効回答を得た。運輸・倉庫業は522社が回答した。

(藤原秀行)

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