米UPSの組合員が新たな労働契約承認、大規模スト回避

米UPSの組合員が新たな労働契約承認、大規模スト回避

期間5年、賃上げや労働環境改善盛り込む

米国の主要労働組合の1つ、全米トラック運転手組合(通称・チームスターズ)は8月22日、米物流大手UPSの従業員らが加盟しているチームスターズ組合員の投票により、UPS労組が会社側と今年7月に暫定合意していた、今後5年間を対象とする新たな労働契約内容を承認したと発表した。

チームスターズによると、8月3~22日に電子投票を実施した結果、賛成票の割合が全体の86.3%に到達した。投票率は明らかにしていない。UPSからは約34万人がチームスターズに加盟している。

UPSの労使対立に伴い、組合側は大規模なストを計画。クリスマス商戦時期の配達が大混乱する恐れが出ていたが、回避されることになった。

チームスターズによると、新たな契約は正社員とパートタイム従業員の賃金を引き上げることや、2024年1月以降に購入する配送用トラックに会社側がエアコンを取り付けるなど労働環境改善を図ることが盛り込まれている。正社員を7500人増やすことでも合意している。

(藤原秀行)※写真はUPS提供

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