顧客に低炭素の輸送オプション提供図る
近鉄エクスプレスは8月29日、香港のキャセイパシフィック航空と、環境負荷が低い持続可能な航空燃料(SAF)利用に関する追加契約を締結したと発表した。同航空を活用して輸送する際、協力してSAF利用を促進する。
具体的な使用量などの詳細は開示していない。
両社は2021年以来、SAFの利用に関する意見交換と協議を重ねてきた。昨年4月にはアジア初の同社法人向けSAFパイロットプログラムにローンチ・カスタマーとして参画した。
主要航空会社各社は30年までに使用航空燃料の10%をSAFに置き換える目標を掲げているものの、供給量は全航空燃料供給量の1%に到達しておらず、製造コストもまだ割高なのが実情。
近鉄エクスプレスはSAF普及に向けては航空輸送に関わる全てのステークホルダーの意識向上と積極的な参画が不可欠と指摘。自らの事業領域のスコープ3の温室効果ガス排出削減を目指すとともに、顧客が低炭素の輸送オプションを継続的に選べるようにしたい考え。
(藤原秀行)