経産省調査結果、物販のEC化率は9%超える
経済産業省は8月31日、日本のEC市場の実態調査結果を公表した。調査は今年で25回目。
2022年のBtoC(消費者向け)領域のEC市場規模は22兆7449億円で、21年の20兆6950億円から9.9%増えた。前年を上回るのは2年連続。
BtoB(企業間)領域のEC市場規模は22年が420.2兆円で、21年の372.7兆円から12.8%伸びた。
物販系分野のEC化率はBtoC領域で22年が9.13%と、21年から0.35ポイント上昇。BtoB領域が1.9ポイント上昇し37.5%だった。経産省は「商取引の電子化が引き続き進展している」と前年からの見方を維持した。
BtoC領域のEC市場規模推移(経産省ホームページより引用)
BtoC領域のうち、物販系分野の市場規模は21年の13兆2865億円から5.4%増の13兆9997億円に成長。首位の「食品、飲料、酒類」は21年の2兆5199億円から22年は9.2%増の2兆7505億円に達した。
「生活家電、AV機器、PC・周辺機器など」は21年の2兆4584億円が22年は3.8%増の2兆5528億円に拡大。「衣類・服装雑貨など」は21年の2兆4279億円から22年は5.0%増の2兆5499億円、「生活雑貨、家具、インテリア」は21年の2兆2752億円から3.5%増の2兆3541億円に上った。
個人間取引のCtoCのEC市場規模は21年の2兆2121億円から22年は6.8%増加し2兆3630億円で、利用が着実に広がっている。
日本が米国、中国から購入している越境EC額は21年の3416億円から22年は6.1%増の3954億円となった。ただ、22年時点で米国(2兆2111億円)、中国(5兆68億円)とはまだ大きな隔たりがある。
(藤原秀行)