海外の販売減速、米集団訴訟で巨額の和解金発生響く
日野自動車は10月27日、2024年3月期の連結業績予想を下方修正した。
売上高は従来値の1兆7000億円から1兆5000億円に、営業利益は200億円から10億円に、経常損益は150億円の黒字から40億円の赤字に、当期純損失は100億円の黒字から220億円の赤字にそれぞれ引き下げた。
当期純損益は20年3月期以来、4年ぶりの黒字を見込んでいたが、4年連続の赤字に転じる見込み。
海外市場の成長減速を受け、トラックなどの販売台数減少が見込まれるほか、米国で同社などを相手取って起こされていた集団訴訟で和解するのに伴い和解金の支払いが生じ、350億円を特別損失に計上することも響く。
通期のグループ国内外販売計画は4月時点で示していた15万9000台から13万8000台に下方修正。特に海外は12万9100台から11万9800台へ引き下げており、23年3月期の実績(12万7900台)を割り込む見通し。
(藤原秀行)