年内めど、「遠隔地への物流効率化期待」
河野太郎デジタル担当相は11月20日の記者会見で、ドローンを活用した荷物配送などの事業化を促進するための規制改革を2023年中に実行することにあらためて強い意欲を示した。
政府が11月17日に開催した規制改革推進会議の作業部会で、国土交通省の担当者はドローン飛行の安全規制を見直す案を説明。無人地帯上空をドローンが目視外飛行する「レベル3」について、条件を満たせば現状より実施しやすくする「レベル3.5」のルールを設定する方針を明らかにした。
河野担当相は「(ドローンによる配送などが)実証実験にとどまっているのは、規制のために事業化に至らないということがある。無駄な規制は排することで事業化が全国各地で進むようにしていきたい」と強調。
「年内にも(本格的に)事業化がスタートできるようスピード感を持ってやっていきたい。ドローン配送を活用することで遠隔地への物流がより効率化されると思うので期待している」と語り、ドローン物流の事業化を後押しする必要性を指摘した。
民間事業者ではセイノーホールディングス(HD)とエアロネクストなどが、山梨県小菅村といった地方自治体でドローン物流の事業化に着手している。政府は規制を見直すことで、山間地でのドローン物流などの普及を一段と後押しするのが狙いだ。
(藤原秀行)