25年までに1GW、地域への再エネ由来電力供給も
プロロジスは12月6日、物流施設の屋根面に設置した太陽光発電と蓄電池の合計出力がグローバルで500MWに到達したと発表した。
同社は2025年までに太陽光発電と蓄電池を活用した発電量を1GWまで伸ばす目標を掲げており、半分まで達した。
プロロジスは2005年に物流施設への太陽光発電設備の設置を開始。米カリフォルニア州オンタリオに1MWの設備を設置したことで合計出力が500MWとなった。
500MWの太陽光発電は、非営利組織Solar Energy Industries Association(SEIA)によれば、米国内の約8万6500世帯分の電力使用量に相当するという。
プロロジスは22年に、2040年までのバリューチェーン全体でのネットゼロ達成を目標として掲げており、中間目標の一つとして、25年までに太陽光発電と蓄電池の合計出力として1GWの目標を設定した。
SEIAの調査によると、オンサイトの太陽光発電の導入量で、現在プロロジスは全米で第2位という。
プロロジスは世界19カ国で1億1400万㎡の物流施設を運営しており、グローバル全体では22年9月時点の378MWの太陽光発電能力に対して32%増加。施設運営面積の規模の大きさから、長期的な太陽光発電と蓄電池の導入規模は最大6GWと想定している。
大陽光で生み出した電力の一部は、地域の電力会社を通して、一般送配電網に直接供給、地域コミュニティの温室効果ガス削減と電力供給の安定化に貢献していると説明。例えば、カリフォルニア州のClean Power Alliance(CPA)とのパートナーシップにより、運営中の物流施設に太陽光発電設備を設置し、CPAに再生可能エネルギーを供給する予定という。
これまでは受電の面で不利だった地域コミュニティに、固定価格での電気料金とクリーンエネルギーを提供することが可能になると見込む。
プロロジスは同様のプロジェクトをイリノイ、ワシントン州、ニューヨーク、ニュージャージーでも展開する計画。
(藤原秀行)