ASEANで物流倉庫のDX需要取り込み図る
TOPPANホールディングスは1月31日、シンガポールを中心に物流サプライチェーンマネジメントシステムの開発・販売を手掛けるKEYFIELDS(キーフィールズ)を買収すると発表した。
2月29日付でKEYFIELDSの株式を75%取得、子会社化の手続きを完了する予定。取得額は開示していない。
物流DXを促進するサービスを強化し、日本とASEAN(東南アジア諸国連合)市場で高まる物流倉庫のDX需要に対応するのが狙い。新たなビジネスモデルの開発を進め、日本・ASEANで物流DX事業の拡大を図る。
KEYFIELDSは、物流サプライチェーンの各過程を管理するシステム、サプライチェーンを包括的にマネジメントするシステム「iLOGON(アイログオン)」を提供。政府機関や世界有数の多国籍企業からソリューションプロバイダーとして選ばれているほか、シンガポール政府と緊密に連携しながら、物流業務をデジタル化する認定ソリューション「iLOGON」を中堅・中小企業にも提供している。
KEYFIELDSの物流サプライチェーンマネジメントシステムには倉庫管理、トラック輸送管理、フレイトフォワーディング管理、コンテナ管理、コンテナヤード管理のシステムがあり、WMS(倉庫管理システム)を核にしながらシンガポールやインドネシア、タイ、ミャンマーで物流・製造・小売・ECなどの業界の顧客からノウハウを獲得している。
対象企業の概要(買収時)
取得対象 | KEYFIELDS PTE.LTD. |
所在地 | 1 Irving Place #09-13 The Commerze@Irving, Singapore 369546 |
代表者 | Tan Hwa Swa,Kenny |
事業内容 | 包括的な物流サプライチェーンソフトウェア(iLOGON )の開発および販売 (WMS、TMS、フリートマネジメントシステム等) |
株式取得日 | 2024年2月29日(予定) |
株式取得比率 | 75% |
KEYFIELDSのASEANにおける顧客ネットワークを活用し、アイオイ・システムのDPS(デジタルピッキングシステム)を積極的に売り込むとともに、アイオイ・システムのシンガポール法人とASEANの代理店ネットワークを活用したKEYFIELDSの倉庫管理システムの展開を進め、双方向のクロスセルでASEANの市場成長の取り込みを目指す。
さらに、DPS+倉庫制御システム+倉庫管理システムを組み合わせた一体型モデルでの共同提案を推進する。
また、TOPPANデジタルの物流データ分析・活用支援サービス「LOGINECT(ロジネクト)」に、KEYFIELDSの倉庫管理システム・トラック輸送管理システムのデータ分析機能を追加し、新サービスを立ち上げる。KEYFIELDSの倉庫管理システムを日本向けに調整し、DPSや「LOGINECT」をはじめ各種物流DX商材と連携し、TOPPANの「倉庫DXソリューション」をパッケージ化していくことを視野に入れている。
(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用