アスクル倉庫火災、賠償94億円命じた控訴審判決が確定

アスクル倉庫火災、賠償94億円命じた控訴審判決が確定

古紙回収大手・宮崎の過失認める

アスクルが埼玉県三芳町で運営していた大型物流施設「ASKUL Logi PARK首都圏」で2017年2月に発生、建物が全焼した火災をめぐり、同社が古紙回収大手の宮崎(愛知県清須市)の過失が原因だったとして約101億600万円の損害賠償を求めた訴訟で、アスクルは2月29日、宮崎の過失を認め、約94億2600万円を支払うよう命じた東京高等裁判所の控訴審判決が確定したと発表した。

アスクルは、同センターの端材置き場で使用済み段ボールなどを継続的に宮崎へ渡していたが、出火当日、宮崎の従業員がフォークリフトの不適切な使用などで火災を引き起こしたと主張。両社間で賠償の協議を進めたものの合意に至らず、アスクルが20年8月に損賠賠償を求めて東京地裁に提訴した。

一審の東京地方裁判所判決はアスクルが火災保険金で受け取った分を賠償請求額から控除したが、控訴審は相殺分を認めず、賠償額を増やしていた。

判決確定を受け、アスクルは「本判決の当社業績への影響は現在精査中であり、今後開示すべき事項が判明した場合には速やかにお知らせする」とコメントした。

(藤原秀行)

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