ステンレス多タンクで世界最大規模へ
商船三井は3月4日、100%子会社でケミカル船の運航事業を担うシンガポールのMOL Chemical Tankers(MOLケミカル・タンカーズ、MOLCT)を通じ、3月1日付で同国のケミカル船社Fairfield Chemical Carriers(フェアフィールド・ケミカル・キャリアーズ、FCC)の全株式を取得、買収手続きを完了したと発表した。株式の取得価額は約4億米ドル(約600億円)。
買収の方針自体は昨年9月に公表していた。
MOLCTの運航するケミカル船ENSEMBLE(アンサンブル)(プレスリリースより引用)
商船三井グループは現行の経営計画でケミカル船事業を市場の成長が期待できる事業領域と位置付け、積極的に投資を実施していく方針を示しており、今回の買収はその一環。
MOLCTは運航する81隻のステンレス多タンクのケミカル船隊に、FCCが運航する36隻を統合することで、世界最大級の船隊規模になる見通し。同社が強みとしているステンレス多タンクのケミカル船を活用した専門性の高い事業を強化する。
(藤原秀行)