まず輸出入通関情報対象、港湾領域なども検討
貿易情報一元化システム「TradeWaltz(トレードワルツ)」を運営するトレードワルツは3月14日、港湾物流手続きを電子化する「Cyber Port(サイバーポート)」を運用する国土交通省港湾局と今年1月、物流手配情報に関する両システム間の連携機能構築が完了し、システム間連携を開始したと発表した。
両者は2022年6月、協働の方針を発表していた。煩雑な手続きが残る貿易関連業務の電子化を推し進め、貿易拡大を後押しするのが狙い。
これまで、①輸出入通関情報連携②港湾情報連携(Arrival Noticeなど)③Cyber Port経由NACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)連携――の3種類を対象に連携の検討を進めてきた。今回はまず輸出入通関情報で連携を開始した。
具体的には、TradeWaltz内に荷主が格納したInvoice、Packing List、Shipping InstructionのデータをCyber Portへ連携し、TradeWaltz荷主が指定する物流会社がCyber Port上で連携されたデータを確認・活用できるようになった。
今回の連携では1荷主の依頼に対して1物流会社が通関~荷役まで一気通貫で業務を受ける場合のみを対象に設定している。通関と荷役で分けて業務依頼する場合などは対象外。
輸出入通関情報連携に関しては、Cyber Port側での情報の表示項目などに関するユーザからの改善要望への対応を2024年度上期に進め、24年度下期に両システムのユーザーによる本格的なPoC(概念実証)へ移行する予定。
港湾情報連携やCyber Port経由NACCS連携についても、両者は引き続き検討を続ける。
(藤原秀行)※いずれもトレードワルツ提供