独自の訓練も立ち上げ、船員育成図る
井本商運は5月27日、内航船員不足の解消を目指し、グループの神戸海洋技術が民間では初となる749型小型内航船の機関室を模擬した機関シミュレータを導入したと発表した。
併せて、内航船員向けERM(エンジンルーム・リソース・マネジメント)訓練を立ち上げ、日本海事協会(NK)の認証を5月15日に取得した。
同訓練は、内航船員の安全運航の能力向上と、トラブル発生時の周囲への情報伝達などコミュニケーション能力の向上が目的。座学、機関シミュレータを利用した演習、事故事例を用いたグループディスカッションで構成し、修了生は運用レベルで安全な機関監視を維持する能力と、エンジンルーム・リソース・マネジメントの原則に関する知識を習得できるようになると想定している。
神戸海洋技術は既に導入している操船シミュレータと機関シミュレータを連携させ、1隻の船の現場をリアルに再現することを計画。実態に即した実務教育を常に目指し、内航船員の育成と技術向上に継続して取り組む構えだ。
日本海事協会 認証・海技部の斎藤直樹部長(左)と井本海運・井本隆之社長
機関シミュレータ全景(いずれもプレスリリースより引用)
(藤原秀行)