オフィス家具の稼働状況などデータ収集、働きやすい場所提案などコンサルサービス拡充狙う
イトーキは7月2日、RFID技術を手掛けるスタートアップのRFルーカスに出資したと発表した。具体的な出資額は開示していない。
RFIDをオフィス家具に貼付して家具のIoT化を実現。オフィス家具の設置・稼働状況に関するデータを使い、仕事がしやすいオフィスを提案するコンサルティングサービス「Data Trekking」（データ・トレッキング）の質的向上を図る。
併せて、オフィス家具のセンシングデータを収集するアプリケーション「Office Asset Finder（仮称）」（オフィス・アセット・ファインダー）を開発し、高度なアセットマネジメントをサポートする新サービスの実現を目指す。
イトーキは主力のワークプレイス事業で「Office1.0」をオフィス家具の製造・販売、「Office2.0」を空間ベースのソリューション提供ビジネス、「Office3.0」をデータ活用による働き方ベースのオフィスDXと設定し、ビジネスを展開。今年2月にはオフィスデータを活用したコンサルティングサービス「Data Trekking」をローンチした。
同年3月にはAIスタートアップ企業と「オフィスデザイン自動生成AIサービス（仮称）」の開発をスタートし、競争優位性の高いOffice3.0領域の展開を狙っている。RFルーカスのRFID技術を生かし、サービスレベルを高めていきたい考えだ。
共同開発するアプリケーションと「Data Trekking」の位置付け
「Office Asset Finder（仮称）」は位置特定技術を活用し、イトーキの持つ製品情報など家具のデータベースと連携させることで家具の所在を迅速に把握できるようにすることを想定。従来の什器・備品管理やリニューアル計画時に膨大な工数と時間を費やしていた、オフィス家具などのアナログな棚卸作業を大幅に軽減し、高度なアセットマネジメントを実現することを構想している。
Office Asset finder（仮）のイメージ
収集した個人情報は安全管理対策のために暗号化して保存。分析の際も全て別の仮名IDに変換し、個人が特定できない形でデータを取り扱う。
（藤原秀行）※いずれもイトーキ提供
