ロボット活用し350kg積載で最高時速4.3km実現、荷役時間短縮をサポート
LexxPluss(レックスプラス)は7月30日、台車を自動けん引するソリューション「LexxTug」(レックスタグ)をバージョンアップし、物流現場で使われている「カートラック(6輪台車)」の自動搬送に対応できるようにしたと発表した。
物流現場で多用されているロールボックス(かご台車)、カートラック(6輪台車)両方の搬送自動が可能になったとみている。
カートラックは主にスーパーマーケットなどの小売業が、物流センターの仕分け、トラックへの積み込み、店舗搬入、店内搬送等、サプライチェーンのプロセス全体で広く活用している。
「2024年問題」への対応で物流センターの荷積み・荷降ろし・荷待ち時間を短縮するよう政府が強く求めていることもあり、カートラックはトラックへの素早い荷積み・荷降ろしを実現するための欠かせないツールとなっている。
現状、カートラック自体の搬送は人手に頼っているため、自動化することで2024年問題対応の促進をサポートしていきたい考え。
(LexxPluss提供)
LexxTugは同社の自動搬送ロボット「Lexx500」と組み合わせることで、既存のカートラックをそのまま無改造で自動搬送できるようになる。最大300kgまで積載したカートラックを自動搬送する。
SLAM方式の誘導システム、LiDAR、超音波センサー、バンパーセンサーといった複数のセンサーを併用した安全システムにより、人と共存した環境下で安全に、最適なルートを常に選択し走行できるよう配慮している。偏荷重の台車でも安定した走行を実現できるという。
台車の着脱も全て自動で行うため、ユーザーはロボットに搬送を全て任せ、別の作業に集中できるようになる。システム連携も可能で、WMS(倉庫管理システム)やWES(倉庫実行システム)からLexxPlussの運行管理システム「LexxFleet」(レックスフリート)に対し、APIによる作業指示を送ることもできる。
スペック
LexxTug (L:カートラックけん引モデル)の製品概要は以下の通り。
製品名
LexxTug (L)
最大牽引能力
350kg
台車の改造
不要
代表的な牽引台車
本宏製作所製 イージーカート
カワジュン製 H42
※他の台車の牽引可否は検証可能
自動連結機能
所定の場所に置かれた台車を自動的に牽引する機能
自動連結解除機能
指定された搬送先に台車を停め台車を自動的に切り離す機能
後退走行機能
駐車のため、後退して走行。後退時の停止精度は±50mm(開発中)
安全機能
LiDARセンサー(360度)
超音波センサー(前後左右4カ所)
バンパーセンサー(前面のみ)
非常停止ボタン
台車接続検知機能(インダクティブセンサー)
(藤原秀行)