京都府長岡京市で、災害時の活用など想定
大型物流ドローンの販売を手掛けるトルビズオンは9月12日、ドローンを使った点検・空撮などを担うスカイセッター(京都府長岡京市)と組み、一般社団法人地域再生・防災ドローン利活用推進協会(京都市、RUSEA)の協力を得ながら、トルビズオンが展開しているドローン運航者と地域空路の調整をする企業のマッチングサービス「S:ROAD」上で、航空法に基づく「レベル3.5」飛行が可能なドローン空路開拓を開始したと発表した
決められた空域の飛行精度を向上させるための技術検証とともに、災害時に道路が寸断された場合でも物資を安全に配送するため、レベル3.5運用を想定したルートを開拓することにした。
レベル3.5はドローンの搭載カメラから歩行者を確認するなど一定の条件を満たせば、地上の補助者や立ち入り管理措置が不要となる。物流などへのドローン投入を容易にするため、政府が新設した。
8月28日に長岡京市の市街地西端から災害時に通行困難となるエリアに対して、3678mの空路を設定し、DJI製ドローン「Matrice300RTK」にKDDI社のLTE(携帯電話通信網)回線を搭載。空路開拓のために13分のリスク調査飛行を実施した。
飛行前にはリスクアセスメントと離発着地点の地域調整を行い、必要な空路要件を検証した。今後はさらなる技術的な改善を加え、地域や自治体との協力を深めつつ、空路網の確立を目指す。
長岡京ガラシャ祭でドローン体験イベントを実施
京都に開拓された「空の道」の一例(いずれもトルビズオン提供)
(藤原秀行)