豊田自動織機、空港手荷物ハンドリング事業手掛ける独シーメンス子会社を500億円で買収へ

豊田自動織機、空港手荷物ハンドリング事業手掛ける独シーメンス子会社を500億円で買収へ

高級旅客の需要増加見込む

豊田自動織機は10月31日、子会社で物流ソリューションをグローバルに提供しているオランダのVanderlande(ファンダランデ)が、ドイツのSiemens(シーメンス)子会社で、手荷物の搬送・保管・仕分けなどを自動化する機器や管理システムの開発・販売を担う「空港手荷物ハンドリング事業」を行うSiemens Logistics(シーメンスロジスティクス)と関連会社の発行済み全株式を取得、買収すると発表した。

取得額は3億ユーロ(約500億円)で、手続きの完了は2025年中を見込んでいる。

ファンダランデは事業の重点分野の1つに空港手荷物ハンドリング事業を位置付けている。同事業は新型コロナウイルス禍から脱却した後の世界的な航空旅客の需要増加に伴い、今後一層の市場拡大が見込まれている。

昨今は空港の大型化やハブ化が進展し、フライトや旅客の情報と連動した柔軟で効率的な手荷物搬送・仕分けを実現する自動化システムへのニーズが高まっている。

シーメンスロジスティクスは高度なデジタル技術によるソフトウェア開発を強みとし、世界の主要空港へのシステム導入実績を重ねている。

ファンダランデはシーメンスロジスティクスの買収で顧客基盤拡大と高付加価値製品・サービスの開発を図る。

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事