日本のサプライヤー初、再生可能エネルギーの導入加速
エネルギーマネジメントや生産現場の自動化支援などを手掛けるフランスのシュナイダーエレクトリックは11月19日、同社が世界で展開している半導体産業のバリューチェーン脱炭素化支援プログラム「Catalyze(カタライズ)」に、日本企業として初めて、キオクシアが参加したと発表した。
Catalyzeはシュナイダーエレクトリックが昨年7月、業界全体でサプライチェーンの炭素排出量に対処することを目的に掲げ、主要な半導体およびテクノロジー業界のリーダーが横断的に協力する初の試みとして発表した。
過去に同社が展開してきた製薬業界向けのEnergizeプログラムなどと同じく、サプライチェーンコホートの仕組みを活用するパートナーシッププログラムの枠組みの一環。
世界有数の半導体メーカーの米インテルと、世界最大の半導体製造装置・ディスプレイ製造装置メーカーの米アプライド マテリアルズがCatalyzeの最初のスポンサーとなった後、Google、ASM、HP、Edwards、Ciscoがスポンサーとしての参加を表明した。
スポンサー各社はシュナイダーエレクトリックと協力し、半導体業界全体のエコシステムにおけるサプライヤーにCatalyzeプログラムへの参加を促し、再生可能エネルギーと低炭素社会に適応したバリューチェーンへの移行加速を支援する。
キオクシアは既に再生可能エネルギーの購買や市場動向についてのトレーニング受講をスタートしており、プログラムを通じた知見の獲得によって、半導体業界における再生可能エネルギーへの転換に貢献することを目指す。
Catalyzeプログラムの活動概要
・ 半導体バリューチェーン全体のエネルギー購買力を統合し、再生可能エネルギープロジェクトの展開を加速
・ 単独では購買能力を持たないサプライヤーに、事業規模の電力購入契約(PPA)の市場に参加する機会を提供
・ Catalyzeプログラムのスポンサー企業のサプライヤーとなるあらゆる企業が、IT供給網のランドスケープに参加できるよう支援
・ 半導体バリューチェーンが機能している特定地域において再生可能エネルギー活用に関する認知を広げ導入を拡大
・ 教育およびデジタル技術プラットフォームを通じ、サプライチェーンの脱炭素化に向けた測定可能なアクションを推進
(藤原秀行)