新たにワーキンググループ組成、26年度中のリリース目指す
貿易情報一元化システム「TradeWaltz」(トレードワルツ)を展開しているトレードワルツは11月25日、新たに三井住友銀行、みずほ銀行の大手2行から出資を受けると発表した。
既に出資済みの三菱UFJ銀行と合わせて、メガバンク3行と共同で、貿易業務の完全電子化に向けた新たな金融ワーキンググループを組成した。
(トレードワルツ提供)
トレードワルツは「TradeWaltz」で荷主企業の貿易業務に関わる情報を一元的に電子データで管理できるようサポートしており、貿易業務の作業量を平均44%削減できると見込む。
一方、貿易取引のうち信用状決済(L/C決済)は依然多くの手作業や紙ベースのプロセスが残っており、取引の遅延、コストの増加、人為的ミスが頻発する課題が存在するなど、電子化と効率化が強く求められている。
今回、金融ワーキンググループを組成したのも、こうした課題の解決が狙い。4社は紙ベースのプロセス削減と「TradeWaltz」を介したシームレスな取引の実現を目指し、2026年度中のリリースに向けて信用状決済を含むドキュメンタリー取引決済の完全電子化に要する具体的な機能開発要件の策定に着手する。
4社は荷主と銀行間の取引データと業務プロセスの標準化、さらに取引全体の効率性と透明性の向上にもつながると期待している。
(藤原秀行)