大阪で既存の4件取得、東京でも2件追加予定
シンガポールの不動産投資大手キャピタランド・インベストメント(CLI)は12月5日、セルフストレージを対象としている投資ファンドExtra Space Asia(エクストラ・スペース・アジア、ESA)が、日本最大の屋内型セルフストレージ運営会社アンビシャスと戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
アンビシャスが展開しているセルフストレージ事業「収納ピット」は日本の126の都市と地域で681件のセルフストレージ施設を運営している。
収納ピットプラス 伊丹鈴原店(兵庫県伊丹市)
収納ピットプラス 堺山本町店(大阪府堺市)
ESAは、CLIが注目している市場の日本で、アンビシャスの協力を得て、大阪と東京のセルフストレージ施設のソーシング、開発、管理を強化し、ポートフォリオを拡大していく予定。
両都市は日本最大のセルフストレージ市場で、「収納ピット」が最多の地域でもある。提携開始に際し、ESAはアンビシャスから大阪のセルフストレージ施設4件を取得したのに加え、2025年初頭までに東京でさらに2件の施設を追加で取得する予定。ESAは、アンビシャスが今後開発する物件を優先的に取得する権利を有している。
ESAは、日本における既存パートナーの京葉物流(東京都江東区大島) と組んで「privatebox by Extra Space」ブランドのサービスを運営している。提携でESAはセルフストレージ運営会社2社の専門知識と広範なネットワークを活用し、日本での成長を推進、優れたソリューションを提供していくことを目指す。
この2つのパートナーシップを活用して事業拡大を図り、日本におけるセルフストレージのポートフォリオを、現在の3倍となる120億円以上に引き上げることを目標に掲げている。
日本におけるESAの物件は、セルフストレージに対する需要が堅調なため、平均入居率は約92%と高い水準をキープしている。大阪で物件を取得したことにより、ESAは日本において延床面積5500㎡以上のセルフストレージ施設を14棟保有する。
(藤原秀行)