商船三井、タイ素材最大手サイアム・セメント・グループと液化エタン船3隻の長期用船契約締結

商船三井、タイ素材最大手サイアム・セメント・グループと液化エタン船3隻の長期用船契約締結

10万㎥、27年竣工見込む

商船三井は1月24日、シンガポールのグループ会社MOL ENERGIAが、タイの素材最大手サイアム・セメント・グループ(SCG)の完全子会社SCGケミカルズと、新造液化エタン専用船(Very Large Ethane Carrier、VLEC)3隻の長期用船契約を1月23日付で締結したと発表した。

本船は韓国のSAMSUNG HEAVY INDUSTRIES(三星重工業)が建造する予定。10万㎥のVLECで、2027年の竣工を見込む。

 
 

エタン二元燃料推進機関を搭載し、従来の重油燃料船と比較し温室効果ガス、硫黄酸化物、窒素酸化物の排出を抑制できる仕様にする方向。

現在、世界で竣工または発注済の約90隻の液化エタン専用船のうち、本契約により商船三井グループが管理・運航するVLECは12隻に達する。


本船イメージ(三星重工業提供写真)

商船三井グループは2014年、世界で初めてVLEC事業に参画した。

SCGCはベトナムに保有するアジア最大級の最新鋭石化プラントで、米国産エタンを活用し製品製造の市場競争力を高めるため、エタン輸入を決定済み。輸送船の確保に際し、商船三井グループを戦略的事業パートナーとして選定した。

主要寸法:全長230m、船幅36.6m、満載時喫水11.9m
貨物艙・容量:GTT Mark IIIメンブレン、100,000㎥
推進機関:二元燃料(重油・エタン)ディーゼルエンジン
造船所:三星重工業巨済造船所
竣工予定:2027年
社名:SCG Chemicals Public Co., Ltd

 
 

(藤原秀行)

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