三井不動産とENEOSグループが共同開発の13.7万㎡物流施設、横浜・新子安で竣工

三井不動産とENEOSグループが共同開発の13.7万㎡物流施設、横浜・新子安で竣工

電源の最適制御でCO2排出4割減見込む

三井不動産とENEOSグループのENEOS不動産は3月3日、横浜市で共同開発してきた物流施設「三井不動産ロジスティクスパーク横浜新子安(MFLP横浜新子安)」が2月28日に竣工したと発表した。

地上5階建て、延床面積は13万6717㎡。

 
 


「MFLP横浜新子安」の外観

首都高速神奈川1号横羽線、5号大黒線、7号横浜北線の生麦ランプ入口に近接し、産業道路や国道15号(第一京浜)へのアクセスも可能。東京都心まで1時間で配送できるエリアに位置し、神奈川県内陸部などの人口集積地域にもアクセスが可能で広域配送にも適しているとみている。

各階トラックバースは、45ftコンテナ車両に対応し、バースプラットフォームの片持ちスラブを撤去してロングウィング車の接車を可能にしている。

1F倉庫・バースの積載荷重は2.0t/㎡を確保。72時間対応の非常用発電を取り入れたり、地震エネルギー吸収能力の高い日鉄エンジニアリングの独自技術「アンボンドブレース」を採用したり、重要設備機器を想定浸水レベルよりも高い位置に設置したりとBCP対応に注力している。

屋上に設置した約2000kWの太陽光パネルを有効活用するため、約2600kWhの容量の大型蓄電池を導入。三菱重工エンジン&ターボチャージャの制御システムマイクログリッドコントローラー「COORDY」を実装し、系統電力・太陽光発電・蓄電池の3種類の電源を最適制御することで、約40%のCO2排出削減を見込んでいる。

環境認証として最高ランクの『ZEB』認証とCASBEE横浜Aランクを取得済みで、DBJ Green Building 5つ星も取得する予定。

 
 

「COORDY」を駆使することで、停電時など系統電力が限られている際の自立型電力供給制御も期待できるという。


COORDY


太陽光発電設備


蓄電池

外壁のファサードは周囲の水辺の景色と調和するよう、2種類の青色と白色を組み合わせたモザイク調の爽やかな外壁パネルを採用し、高速道路からの視認性を高めている。


高速道路から見た外観

 
 


南東側外観

エントランスのアイストップとして、アーティスト小川剛氏の作品を展示。アクリル板や特殊フィルム等の素材による光の屈折を応用し、一筋の光を道標に前進する船の側面に反射したプリズムが映り込む様子を表現し、未来を切り開く希望と意志の持続を願っているという。


エントランスホール


アクリル板

施設従業員が海面の光と海風を感じ、リフレッシュできるよう、敷地南西側の運河に面した部分に、約6000㎡の緑地を整備。「波紋の広場」と名付け、潮風に強いシンボルツリーのシマサルスベリの木を中心に低木と芝で波紋を表わしている。


南西側からの外構鳥瞰


波紋の広場
 
■施設概要 
名称 三井不動産ロジスティクスパーク横浜新子安(MFLP横浜新子安)
所在 神奈川県横浜市鶴見区生麦1丁目18番
敷地面積 60,189.44㎡
延床面積 136,717.67㎡
規模・構造 5階建て・ダブルランプ・S造
設計者・施工者 日鉄エンジニアリング株式会社
竣工 2025年2月28日

■位置図   
<広域図>

<狭域図>

(藤原秀行)※いずれも三井不動産提供

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