【動画】酷暑時に体冷やせる飲料「アイススラリー」手軽に生成可能な冷蔵庫をレンタルへ

【動画】酷暑時に体冷やせる飲料「アイススラリー」手軽に生成可能な冷蔵庫をレンタルへ

シャープが新サービス、酷暑対策として倉庫や工事現場などの需要見込む

シャープは4月22日、酷暑対策の一環として、市販のペットボトル飲料から、シャーベット状で体を内側から冷やす効果があるとみられている「アイススラリー」を手軽に作り出せる専用冷蔵庫の法人向けレンタルサービスを5月22日に始めると発表した。

アイススラリーは微細な氷の結晶と液体が混ざり合った状態を指す。微細な氷が溶ける際に熱を奪うため、摂取することで体を芯から冷やせる手軽な酷暑対策として注目されている。

 
 


専用冷蔵庫


アイススラリー飲料を摂取するイメージ(シャープ プレスリリースより引用)

専用冷蔵庫にペットボトル飲料を保管し、一定時間以上冷やしておくと、液体が固体に変わる凝固点より低い温度でも凍結せず液体のままの「過冷却状態」となる。シャープはこの状態の飲料を取り出して振ったり、たたいたりといった衝撃を与えると、簡単にアイススラリーになり、水分補給に加えて体を冷やす効果が期待できるとみている。

9段階の温度設定が可能で、スポーツドリンクやコーヒー飲料、果汁飲料など飲料の種類に応じて適切な温度を選べる。炭酸飲料など一部のものは対応不可という。


刺激を与えるとペットボトル飲料がアイススラリー化していく

専用冷蔵庫は幅49.5cm×奥行き59.8cm×高さ77cm。宅配便で搬送できるサイズに収めており、設置場所も容易に変更可能と説明している。 

 
 

同社は建設・土木工事の現場や工場、倉庫、屋外のイベントなどでの活用を想定している。レンタルの期間は最短2カ月、最長5カ月と設定し、レンタル料金は顧客ごとに対応するが、標準的な使用のケースで1台当たり1カ月3万~4万円程度を見込む。

2027年度に3000社へのレンタルを目指す。

産業医科大学の堀江正知副学長によると、同大学が昨年12月以降、シャープから共同研究費と専用冷蔵庫の提供を受け、人工気候室で気温35度・湿度65%の環境を作り出し、実験参加者15人に自転車を一定時間こぐ運動をした後、専用冷蔵庫で生成したアイススラリーの糖電解質飲料を摂取してもらう実験を続けてきた結果、28度の飲料や7度に冷やした飲料を摂取した場合よりも深部体温の上昇を緩和する効果が見られたという。

(藤原秀行)

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