初の大規模国産分、JALやANAなどに続き
日揮ホールディングスは4月24日、グループで環境負荷が低い航空燃料SAFの製造事業を担うSAFFAIRE SKY ENERGY(サファイア・スカイ・エナジー)で生成するSAFについて、共同事業者のコスモ石油とコスモ石油マーケティングを通じて、2025年度から台湾の2大航空会社の1つ、エバー航空に供給することが決まったと発表した。
エバー航空の機体(エバー航空提供)
供給するのは廃食用油を原料に用いて、国内で初めて大規模生産する国産SAF。持続可能な製品の国際的な認証制度ISCC CORSIA認証、ISCC EU認証を取得済みで、本認証取得により原料から供給まで国内で完結する国産SAFの提供体制が国際的な基準で認められている。
日揮HDは2020年から、コスモ石油、レボインターナショナルの両社と共同でSAFのサプライチェーン構築に向けて事業化の検討を進め、21年にNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「国産廃食用油を原料とするSAF製造サプライチェーンモデルの構築」助成事業に採択された。
22年11月1日付で新会社のSAFFAIRE SKY ENERGYを設立、年間約3万klのSAF供給を目指している。
コスモ石油堺製油所構内の製造設備は2024年12月に完工済み。既に25年度から日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)、DHLエクスプレス、米デルタ航空、フィンランドのフィンエアー、台湾のスターラックス航空に供給することが決まっている。
(藤原秀行)※いずれも日揮ホールディングス提供