運航時の脱炭素促進目指す
川崎汽船は7月1日、LNG(液化天然ガス)燃料自動車船「OCEANUS HIGHWAY」で、同社としては初めて、バイオLNG燃料を使用した運航を開始したと発表した。
6月16日にベルギー・ゼーブルージュ港で、欧州のエネルギー大手ロイヤル・ダッチ・シェル傘下のShell Western LNG(シェル・ウェスタンLNG)から約500tのバイオLNG燃料の供給を受けた。
今回利用したバイオLNG燃料(液化バイオメタン、LBM)は再生可能な有機廃棄物を原料に使い、製造から消費までのサイクルを通じてカーボンニュートラルと見なされる。また、バイオLNG燃料は有機廃棄物からメタンを回収して燃焼させることで、大気中へのメタンの放出を防ぎ、温室効果ガス削減につながる。
バイオLNGは既存のLNGのサプライチェーンを活用できるため、船舶運航における脱炭素に向けた有効な手段になると見込む。
今回使用するバイオLNG燃料は、バイオマスや廃棄物を原料とする持続可能な燃料がEU(欧州連合)の法的基準を満たしていることを示す「ISCC―EU認証」を取得済み。
バイオLNG燃料を用いて運航を開始した「OCEANUS HIGHWAY」
バイオLNG燃料供給の様子(いずれもプレスリリースより引用)
(藤原秀行)