大成建設、港湾など海洋土木大手の東洋建設を買収へ

大成建設、港湾など海洋土木大手の東洋建設を買収へ

1600億円で全株取得目指す、洋上風力発電にも期待

大成建設は8月8日、海洋土木(マリコン)大手の東洋建設を買収すると発表した。

TOB(株式公開買い付け)などを通じて、全株式を取得、完全子会社化する予定。買収額は約1600億円となる見通しで、建設業界のM&Aとしては過去最大規模になるもよう。

東洋建設は港湾設備などの工事を得意としており、マリコンでは五洋建設や東亜建設工業と並ぶ大手。大成建設は東洋建設を傘下に収め、事業規模の拡大と効率化、人手不足解消を図る。今後需要の拡大が見込まれる洋上風力発電施設にも期待している。

TOBは8月12日から9月24日まで実施し、1株当たり1750円で買い付ける。

東洋建設は8月8日、TOBに賛同する方針を表明、株主に応募を推奨すると発表した。

東洋建設は任天堂の創業家の資産運用会社ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス(YFO)が株式の約3割、インフロニア・ホールディングス系で準大手ゼネコンの前田建設工業が約2割をそれぞれ所有している。

YFOはTOBに応募する一方、前田建設はTOBには参加せず、代わりに東洋建設の自社株買いに応じる予定。

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事