公取委、委託先に金型無償保管強いた東芝グループ2社に下請法違反で是正勧告

公取委、委託先に金型無償保管強いた東芝グループ2社に下請法違反で是正勧告

東芝にも改善申し入れ

公正取引委員会は1月15日、東芝の子会社で電動機や変圧器などを手掛ける東芝産業機器システム(川崎市)、直流の電気エネルギーをマイクロ波に変換する真空管などを担う東芝ホクト電子(北海道旭川市)の2社に対し、自社製品の製造に用いる金型などを発注先企業に無償で保管させていたのは、下請法(現中小受託取引適正化法、取適法)で禁じる「不当な経済上の利益の提供要請」に相当するとして、再発防止を勧告した。

併せて、東芝が作成した金型の管理に関するガイドラインが違反を引き起こした一因になったと判断、東芝に対しても改善するよう申し入れた。



下請法は1月1日付で、内容を大幅に改正、規制を強化した取適法として施行されたが、今回の違反事例は施行前のため、下請法違反として勧告した。

公取委によると、東芝産業機器システムは遅くとも2024年2月以降、長期間発注する見通しがないのにも関わらず、製造委託先47社に金型など計1510個を無償で保管させていた。東芝ホクト電子も同じく24年4月以降、14社に483個の金型などを無償で保管させていた。

東芝のガイドラインは製品の量産が終了してから2年半後に金型を回収すると設定していた。保管の費用は発注がないと取引先に負担が生じる運用になっていた。

2社は同日、「本件の発生及びこれらの取組みについて全役員・従業員に周知徹底し、コンプライアンスの一層の強化と再発防止に努めるとともに、対象事業者様との対話を深め、適正な取引の実現に取り組んでまいります」などと説明、謝罪するコメントを発表した。2社とも保管費用の支払いについて委託先と協議を進めているという。

(藤原秀行)

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