社内無資格者が検査を実施、委託先担当者に代わり押印も
国土交通省航空局は8月20日、航空機用内装品の製造に関して不適切な事案があったとして、ジャムコに業務改善命令を出した。具体的な再発防止策の報告を指示している。
国交省やジャムコによれば、同社の航空機用内装品製造に関し、外注部門が委託先担当者の印鑑を保有。納品時の部品票に押印漏れがあった場合は代わりに判を押していた。さらに、誤記があった場合は部品票を再発行し、同じく代わりに押印していた。
他にも、2015年に製造委託した部品の検査を、社内資格を有さない検査員の訓練生が行っていた。
国交省が今年1月以降、複数回同社に立ち入り検査を行うなど、調査を進めていた。国交省は業務改善を命じるとともに、9月17日までに報告するよう求めている。
ジャムコは「業務改善命令を厳粛かつ真摯に受け止め、是正措置、再発防止策などに引き続き鋭意取り組むとともに、品質第一・コンプライアンス重視の企業風土醸成に一丸となって最善を尽くす所存。今般このような事態を招いたことは誠に遺憾であり、お取引いただいている製品納入先企業の皆さま、当社製品をご利用頂いている皆さま、その他関係各位にご迷惑、ご心配をお掛けしていることを重ねて深くおわび申し上げる」とのコメントを発表した。
(藤原秀行)