セイノーと業務提携の一環、特積みや輸配送と3PLの連携目指す
セイノーホールディングス(HD)とAZ-COM丸和ホールディングスは6月18日、東京都内で記者会見し、4月に業務提携で基本合意した件に関して進捗状況を説明した。
セイノーHDの田口義隆社長は提携の一環として、傘下の西濃運輸会長にAZ-COM丸和HDの和佐見勝社長が就任することを明らかにした。取締役ではない非常勤の会長として、7月中にも就任する方向で調整している。
和佐見氏はAZ-COM丸和HD社長も引き続き努める。西濃の経営にも一定程度関わることで、3PLなどの協力関係を強化し、業務提携の成果を着実に上げていくことを目指す。
会見で田口氏は「日本は人口ボーナス期(生産年齢人口が増え経済成長を牽引する時期)にそれぞれの会社がプラットフォーム、ネットワークを作ってきたが、オーナス期(人口減少が経済成長の重しになる時期)にはオーバースペックになる。いろんなところと手を組んでいかなければならない。一私企業だけでは対応できない人口減少の問題に(物流企業同士が)手を組んでアセットを交換していくことが一番重要。互いに強くなり、価値の創造ができる」と提携の狙いを強調。
和佐見氏を西濃の会長に迎えることに関し「同じ船に乗っているということ。そうすると組織全体にとってものすごく大きな意味がある」と指摘した。
和佐見氏は提携について「足りない部分を元気な会社がお互いに力を合わせて、自社を繁栄させるのに加えて物流業界全体に影響を与えるようなモデル的事業を推進したい」と語った。
西濃会長に就くことに対しては「ある程度のコミュニケーションを取らないと成果が出せない。常勤でなくていいからということで(申し出を)受けた」と述べた。
会見で田口氏は、AZ-COM丸和を提携先に選んだ理由を問われたのに関し「われわれの創業者と同じ時代を築いてきた縁があり、文化的にもすごく近く、親和性が非常にある。アマゾンさんからも(物流業務の)信頼を受けているということなので比類なきノウハウがある」と解説。
セイノーが全国に展開している特積み事業や輸配送、倉庫保管などの物流ネットワークと、AZ-COM丸和が得意とする大手ドラッグストアや食品スーパーなどの物流業務を包括的に担う3PLのノウハウを組み合わせることで、国力の向上につながる物流基盤強化を実現できると指摘。AZ-COM丸和が災害時のBCP対応に注力している点にも強い期待を示した。
和佐見氏は「新たなお客様をターゲットにして3PLの事業で成功できれば、と思っている」と語り、小売業など以外の3PL需要を掘り起こしていきたいとの思いを示した。
今後、両社グループで資本提携に進む可能性について問われたのに対し、田口氏は「必要があれば将来そういうことは考えるかもしれないが、今は全く考えていない」と明言。
和佐見氏は「(田口氏と)全く同じ考え方。一心同体という考えで今後も(業務提携の)成果を出し続けていく」と語った。
両社は今後、提携の具体的な内容や業績目標などを取りまとめ、公表することを想定している。
(藤原秀行)












