受注額2億円、世界各国にも採用働き掛けへ
Terra Drone(テラドローン)は7月27日、ベルギーの子会社でドローンの運航管理システム(UTM)を手掛けるUnifly(ユニフライ)が、ベルギー国防省向けに、UTMプラットフォームを納入すると発表した。
国防機関からUTMを独占受注したのは同社で初めてという。
ユニフライはベルギー国防省が管轄する陸・海・空軍の全空域におけるドローン運航の一元管理を目的として、防衛向けの統合型UTMプラットフォームを提供する。
受注額は約2億円(115万ユーロ)規模で、ベルギー国防省へのシステム導入と運用基盤の構築を支援する。
欧州では、国防省が管轄する軍で運用する運航管理システムは1カ所1システムの導入がメーンで、今回の契約はユニフライが単独で受注した。テラドローンは納入後、毎年約7000万円のライセンス収入が得られる見込みと説明している。

近年、ロシアのウクライナ侵略や中東の情勢悪化を契機として、欧州など各国で防衛ドローンの新規大量購入・活用が急速に拡大しており、陸軍・海軍・空軍などの複数組織では、軍事用途としてかつてない規模で多数のドローンが運用されるようになっている。
ベルギー国防省は数千機のドローンを調達し、将来は数万機規模まで運用を拡大する計画という。
ドローンを大規模に運用する際、従来の手作業による管理だけでは、飛行計画、機体、操縦者、関連装備、ミッションなどの情報を安全かつ効率的に管理することは困難なため、大規模かつ安全なドローン運用を実現するためのデジタル技術を活用したユニフライのUTM採用が決まった。
各ベルギー軍と各部隊が個別に管理してきたドローンの運航情報を一元化し、大規模なドローン運用における安全性と効率性の向上を後押しする。

テラドローンはNATO(北大西洋条約機構)本部とEU(欧州連合)の主要機関が置かれ、欧州でも特に防衛・安全保障意識の高いベルギーでUTMの導入は欧州初のモデルケースになると想定。欧州諸国など世界各国にも採用を働きかけていく構え。

ユニフライのUTMは、防衛分野における軍用ドローンの運航管理に加え、民間分野にも活用できるデュアルユース型のプラットフォーム。ベルギーでは既に民間向けUTMが導入・運用されており、将来は今回導入する防衛向けUTMとの連携を予定している。
実現すれば、軍民双方の空域情報およびドローンの運航情報を、円滑かつリアルタイムに共有できるようになり、民間・防衛の双方で事前に登録・許可されたドローンの飛行状況を正確に把握し、より安全かつ効率的な空域利用が進むことが見込まれる。
さらに、C-UAS(Counter-UAS:対無人航空機システム)と連携することで、空域内でドローンが検知された際、許可された正規の機体か、不審な未登録機体かを迅速に識別できるようになり、不審なドローンに対する適切かつ迅速な対処・無効化が進むと期待している。

(藤原秀行)※いずれもテラドローン提供







