管理者の負荷軽減狙い、28年度以降の本格導入目指す
シャープと首都高速道路株式会社の100%子会社で首都高速道路の維持管理を担う首都高技術の両社は9月24日、道路を撮影した映像から、落下物や舗装穴(ポットホール)などの損傷を自動で検知・通知する「リアルタイム道路損傷自動検知システム」の実証実験を今年10月に始めると発表した。
期間は1カ月の予定で、首都高の路面を使って実施。雨天などの多様な気象・交通環境下で検知精度が変化するかどうかなどを見極める。両社は2028年度以降に首都高で本格導入したい考え。将来は自動運転車両との連携や、全国の自治体、道路管理者への技術提供も視野に入れている。
現在、道路上の損傷はパトロール車両から点検調査員が目視で確認している。両社は将来の担い手不足を見据え、点検の高度化・効率化(自動化)が強く求められていると判断。首都高技術が有する道路管理に関するノウハウと、シャープが有するAIおよび画像処理の技術を融合し、高速道路の巡回点検を自動化するシステムを開発して、巡回点検支援システム「インフラパトロール(InfraPatrol)」機能向上を図る。
インフラパトロールは走行車両のカメラ映像を、遠隔地にあるパソコンやモバイル端末を使い、地図上の位置と照らし合わせながら確認することができるのが特徴。
今回のリアルタイム道路損傷自動検知システムは、インフラパトロールの1機能として開発を進めている。
損傷の発生位置や状態をリアルタイムで自動検知し、クラウドを介して管制所などと情報を共有。遠隔地とリアルタイムで損傷の状況をシェアできるようになり、道路管理者は舗装穴(ポットホール)などの損傷や危険な落下物を早期に発見、より迅速な対応が可能になると見込む。

「リアルタイム道路損傷自動検知システム」の運用イメージ
検証段階では、約80~90%の高い検知精度を確認しているという。

検知した損傷は、発生場所(車線、路肩など)に応じて色分けし、走行映像上に近景・遠景でポップアップ表示する。各情報はデータとして記録するとともに、アラート音でも通知。さらに、検知時の画像や時刻、位置情報は、クラウドを介して管制所などの遠隔地と自動的に共有する。

パンクや事故を誘発する舗装穴(赤色枠)
表示方法は開発中のため、今後変更となる可能性がある。
(藤原秀行)※いずれも両社提供










