国交省、普及にらみ環境整備図る
国土交通省は、自動運転が可能な車に対し、車体に「自動運転車」を示すステッカーを貼付することを義務付ける検討に入った。
政府は2020年をめどに、一定の条件下でシステムが運転するが緊急時は人間が操作する「レベル3」の自動運転を高速道路で実用化することを目指している。将来の普及をにらみ、環境整備を図るのが狙い。
関連記事:「レベル3」の自動運転、整備不良や不正使用時の反則金は普通車9000円
年内にも、道路運送車両法に基づく保安基準などの改正案を取りまとめ、一般から意見を募集した上で、20年の早期に施行したい考え。
今年5月に成立した改正道路交通法は、「レベル3」の自動運転に関する定義を明文化。ドライバーがトラブル発生時などにすぐ運転を代わることができる状態なのを条件として、現状では禁止されている運転中のスマートフォンや携帯電話の操作、車載テレビでの番組視聴を認めることとなっている。
スマホ操作などが適法かどうかをすぐに判断できるようにするため、ステッカーで自動運転車両であることを明確に示し、混乱を避ける方向だ。具体的にどの部分に貼るかや、ステッカーをどのようなデザインにするかは今後詳細をさらに詰める。
(藤原秀行)