傷付きやすい樹脂素材などにも対応
新エネルギー・産業技術総合開発機構と埼玉大は12月12日、興電舎とワコーテックの協力を得て、世界で初めてハイダイナミックレンジ(HDR)力覚センサーを用いた組み立てロボットを開発したと発表した。
AI(人工知能)と同センターを連携させ、微小な力加減が可能になっているため、傷付きやすい樹脂素材などにも対応できるのが特徴。繊細な組み立て作業への投入を想定している。
埼玉大は今回開発したロボットを、12月18~21日に東京・有明の東京ビッグサイトで開かれる「2019国際ロボット展(iREX2019)」に出展する予定。
今回採用したセンターは、従来の10分の1の力まで検知することが可能。AIを生かすことで組み立ての状態を正確に認識できるようになる。
NEDOは「例えば、組み立てを終えた時に振動が発生し、カチッと音がするクリック動作を伴う作業の場合、その振動を力で検知することでロボットが組み立ての成功をより的確に認識し、作業の信頼性向上を実現する。これにより、従来のロボットの力覚センサーで行える作業に加え、繊細な力加減が必要な作業へとロボットの適用範囲を拡張することが可能になる」と成果を強調している。
新たに開発した組み立てロボット(NEDOウェブサイトより引用)
(藤原秀行)