JUIDA、ドローンによるプラント点検の実務マニュアルなど公開

JUIDA、ドローンによるプラント点検の実務マニュアルなど公開

福島イノベーション・コースト構想推進機構と連携、物流への応用弾みにも期待

日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は4月6日、東日本大震災の復興支援促進を目指す福島イノベーション・コースト構想推進機構(RTF)と連携し、ドローン(無人飛行機)を使ったプラント点検の現場作業に関する実務マニュアルと考慮すべき点を盛り込んだチェックリスト、人材育成用の教育カリキュラムをそれぞれ作成したと発表した。

JUIDAがRTFから委託を受けていた。2019年度に総務省消防庁と厚生労働、経済産業の両省が発表したプラント点検分野でのドローン運用ガイドラインの内容にのっとり、飛行計画を策定する上で留意が必要なポイントなどを列挙している。ドローンの産業利用が促進されれば、同じく活用が期待されているドローン物流の実現にも弾みが付くことが期待される。

実務マニュアルは点検に投入する機体として、改正航空法に準じた性能を有していることや、屋内はGPSによる自己位置推定が行われないため屋外より設備への衝突の可能性が高いことなどに注意するよう説明。海岸沿いのプランは強風の恐れがあるため機体が制御不能に陥ったり落下したりするリスクに配慮して事前に対策を講じておくことなども求めている。

また、飛行の1カ月前をめどに飛行計画や使用機材一覧、緊急時の対処方針などに関して必要な担当者の承認を得るよう明記している。

チェックリストは実務マニュアルのポイントを網羅する形で、万全に準備できているかを順次確認できる内容となっている。教育カリキュラムは、屋内外で「目視外飛行」ができるようにするため、実技で行うべき項目などをカバーしている。

(藤原秀行)

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