ヤマト総研、フィジカルインターネット促進でパリ国立高等鉱業学校と相互情報交換の覚書締結

ヤマト総研、フィジカルインターネット促進でパリ国立高等鉱業学校と相互情報交換の覚書締結

ドライバー不足などの実態提供、知見を共有

ヤマトホールディングス傘下のヤマトグループ総合研究所は8月31日、国内外で物流の効率化へ研究が進められている「フィジカルインターネット」の普及を目指し、フランスのパリ国立高等鉱業学校と相互情報交換の覚書を締結したと発表した。

同校には欧州のフィジカルインターネットにおける第一人者のエリック・バロット教授が在籍している。ヤマト総研は2019年9月にも、米ジョージア工科大と同様の覚書を結んでおり、3者で連携してフィジカルインターネットの普及を促進したい考え。

フィジカルインターネットは世界を大きく変えたインターネットの在り方を物流の世界でも実現することを目指す考え方。ネットが各地の通信設備や回線を利用者間で共有することにより情報を瞬時にやり取りできるようになったのにならい、トラックや倉庫、パレットといった物流のフィジカル(物理的)な要素をあらゆる事業者や利用者が共有、その都度最適なアセットを使えるようにし、輸送・保管効率向上などにつなげることを目指している。

今後は覚書に基づき、ヤマト総研が日本で深刻化するトラックドライバー不足などの実態をパリ国立高等鉱業学校へ提供したり、ヤマト総研がパリ国立高等鉱業学校からさまざまな知見を得て共有したりする。将来は日本や欧米に加え、アジア地域などでもフィジカルインターネットの普及を図っていく構えだ。

(藤原秀行)

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