大雪時は高速道と並行の国道も同時通行止めを

大雪時は高速道と並行の国道も同時通行止めを

国交省の検討委で追加対策案、2月中に決定へ

国土交通省は2月3日、東京都千代田区霞が関の同省内で「冬期道路交通確保対策検討委員会」(委員長・石田東生筑波大名誉教授・特命教授)の会合を開いた。

国交省は2020年末から21年の年明けにかけて大雪の影響で高速道路や国道で大量の車両立ち往生が頻発したのを受け、新たな対策として、集中的に除雪を行えるよう、ちゅうちょせず計画的・予防的な通行止めを行うことや、高速道路と並行する国道なども同時に通行止めにし、車が流入してこないようにすることなどを提案した。

高速道路運営会社などが検討した案をベースにしており、委員会が2018年に決定した対策の中間取りまとめに内容を追加、2月中に正式決定した上で、3~4月ごろをめどに改定。国交省が関係者と連携し、今後各対策の準備を進める方向。

新たな対策としてはこのほか、ドライバーに行動変容を促すため移動自粛や広域迂回を広く呼び掛けることや、高速道路運営会社や道理を管理する自治体などがあらかじめ応援を含めた除雪人員の配置計画を作成しておくことを列挙。

滞留した車両のドライバーへの情報提供と救助・避難活動のオペレーション明確化、救助・避難を想定した中央分離帯開口部などの整備といった事柄も盛り込んでいる。

大雪をめぐっては、国交省近畿地方整備局と中日本高速道路(NEXCO中日本)が1月、福井県内を襲った大雪により北陸自動車道と東海北陸自動車道で大量の車両が立ち往生したのを受け、検証結果と再発防止策に関する報告書を公表。原因として、通行止めの判断が遅れ、車両の滞留状況も正確に把握できなかったことなどを挙げ、より積極的な事前広報や速やかな予防的通行止めの実施などに取り組むことを打ち出している。

(藤原秀行)※イメージ写真は国交省資料より引用

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