缶蓋製品の鉄道コンテナを独自開発、輸送品質担保
日本物流団体連合会(物流連)は11月27日、東京都内で2018年度のモーダルシフト取り組み優良事業者の表彰式を開催した。最優良事業者賞(大賞)は東洋製缶グループの物流会社、東洋メビウスが獲得した。
表彰制度として実施するのは今年で5回目。同社は初の大賞となる。
表彰式に登壇した(左から)物流連の田村会長、東洋メビウスの小林社長
同社は茨城~大阪間の缶蓋製品輸送を従来のトラックから鉄道貨物に転換。その際、輸送中の振動や結露で商品が傷、さびなどの損傷を受けるのを防ぐため、断熱機能や荷室内に固定できる装置(ラッシングレール)を取り付け、トラックの荷室と同様の仕様を持たせた専用の31フィートコンテナを独自に開発。輸送品質の担保を実現した点が高く評価された。
表彰式後、同社の小林忠彦社長はロジビズ・オンラインの取材に対し「思い切って若手に仕事を任せた結果、積極的に取り組んでくれたことがうまく行く要因となった」と喜びを語った。
表彰式後の記者会見で物流連の田村修二会長(JR貨物会長)は「いろいろ工夫しないとうまく(輸送モードの)転換ができないということを実感した。今年は表彰件数が非常に増えた」とモーダルシフトが進む現状を評価した。
その他の優良事業者賞の受賞者は以下の通り。
▼実行部門(1件)=▽日本通運
▼改善部門(3件)=▽山九▽センコー▽日本石油輸送
▼継続部門(2件)=▽フェリックス物流▽マリネックス西日本
▼有効活用部門(6件)=▽佐川急便&トヨタ輸送▽センコー▽日本通運▽日立物流▽ランテック▽ロジスティクス・ネットワーク
▼新規開拓部門(10件)=▽山九(2件)▽センコー▽中越通運(2件)▽日陸▽濃飛倉庫運輸▽フェリックス物流▽マリネックス西日本▽ロジスティクス・ネットワーク
(藤原秀行)