22年度の量産化目指す、周辺地図を自動作成
精密モーターなどを手掛けるシナノケンシ(長野県上田市)は6月2日、製造現場向けに搬送省人化をサポートする独自の自律走行搬送ロボット「ASPINA AMR」を開発したと発表した。
6月に試験販売を開始した。2022年度に量産化までこぎ着けたい考えだ。
同社のAMRは工場の工程間搬送の自動化に向けて、「短期導入(自動地図作成)」「ガイドレス(自律走行)」「小回りが利くボディと足回り」を実現。センサーで周囲の環境を把握し、周辺地図の作成と自己位置推定を行う技術「SLAM」を搭載し、工場内地図は実際の走行場所を走らせるだけで自動作成が可能。
小回りの利く動きで狭い工程内にも簡単に入り込み、既存の組み立てラインにも容易に投入できるのが特徴。自動ドアなどの周辺機器との連携を含め、現場に合わせたアレンジも施せる。自社ラインに最適な形で搬送の自動化を実現する。
同社は「レイアウトが頻繁に変わり、限られたスペースで作業者と搬送機器が共存する、日々動きのある生産現場や工程で役に立つ、製造業や工場向けのASPINAからの新しいソリューション提案」と説明している。
「ASPINA AMR」(同社ウェブサイトより引用)
(藤原秀行)