船舶でサンプル採取・回収し分析
川崎汽船は10月1日、東京海洋大学と海洋プラスチックごみに関する共同研究を開始すると発表した。
東京海洋大は5ミリメートル以下の極小なプラスチック片「マイクロプラスチック」など海洋プラスチックごみの浮遊量を世界中の多くの海域で調査するなど、研究をリードしている。今後は同社が世界で運航している船でプラスチック片のサンプルを採取、研究に役立てる予定。
採取に際しては、海洋汚染をさらに生み出すのを避けるため、特別な装置を使わず、船舶が通常行っている海水の取り込みとろ過の過程で、どの程度のプラスチック片を採取・回収できるのか、能力を評価する。
まず同社の運航船で航行中に海水取水ラインを介してストレーナー(濾し網)でサンプルを採取。そのサンプルの中から東京海洋大がプラスチック片を収集し、それぞれの材質やサイズなどを分析する。
将来は外航船舶を活用した外洋におけるマイクロプラスチックの回収、特定の海域でのマイクロプラスチックの密度のモニタリングシステムの構築なども視野に入れている。
(川崎汽船プレスリリースより引用)
(藤原秀行)