CRE調査、21年10~12月ベースでも記録更新と予想
シーアールイー(CRE)は10月29日、賃貸倉庫の市場動向を分析した「倉庫・物流不動産 マーケットレポート(β版) Ver.202109」を公表した。
今年9月末時点の賃貸大型倉庫(1万平方メートル以上、BTS型含む)は首都圏で空室率が前期(4~6月)末から1・00ポイント上がって2・27%だった。2四半期連続の上昇となった。
一方、10~12月の新規供給は、第4四半期としては同社の調査開始以来最高となる約22・4万坪が見込まれ、入居企業の内定率は既に7割を超えているとの情報があるという。CREは「空室率は若干増加する懸念もあるが、3%以内で推移すると推察する」と分析した。
2022年暦年の新規供給も調査スタート以来の最高となる約96・7万坪が計画されている。
関西圏の空室率は3四半期連続低下し1%台に
関西圏の空室率は前期から0・60ポイント低下し1・59%。3四半期続けて下がった。CREは23年暦年の新規供給が現時点で約11・3万坪と調査開始以降の最少にとどまる見込みとなっていることなどから「中期的に空室率は減少傾向で推移する」と予想した。
中部圏の空室率は1・82ポイント低下し4・05%、九州圏は10四半期連続の0・00%だった。首都圏の中小型倉庫は0・21ポイント下がって0・90%。
調査対象となった大型施設は首都圏が447棟、関西圏が125棟、中部圏が31棟、九州圏が32棟、中小型倉庫は首都圏で957棟だった。
(藤原秀行)