実務経験不足で工事監督の資格取得していた大和ハウスに22日間の営業停止処分

実務経験不足で工事監督の資格取得していた大和ハウスに22日間の営業停止処分

国交省近畿地方整備局、関係法令の順守徹底などの措置も命令

※本文を一部修正、追加しました

国土交通省近畿地方整備局は11月17日、大和ハウス工業で工事監督の国家資格「施工管理技士」の受験に必要な資格を有していないのに試験を受け、合格した技術者がいた問題などに関し、建設業法に基づき、同社に対し民間の電気・管工事に関する営業を12月2~23日の22日間、停止するよう命令した。

対象のエリアは電気工事業が関東や北陸、関西など20都府県、管工事業が中国地方の5県。併せて、再発防止に向け、関係法令の順守徹底など必要な措置を講じ、報告することも命じた。

同社は2019年12月、施工管理技士の資格保有者の1割弱に当たる現役社員が必要な実務経験を満たしていなかったことが判明したと発表。資格に不備があった社員の一部を現場に技術者として配置していた。その後に判明した分も合わせると、トータルで約370人に達している。国交省近畿地方整備局は建設業法に違反していると確認、行政処分に踏み切った。

同社は11月17日、「今般の処分を厳粛に受け止め、引き続き全社を挙げて信頼回復に努める」と謝罪するコメントを発表した。同社は既に、問題のある当該資格の返納を進めていると説明している。

(藤原秀行)

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