燃費は想定上回る実績に
ファミリーマートは1月24日、水素を用いた燃料電池小型トラック(FCV小型トラック)の走行実証の進捗状況を公表した。
燃費が想定を上回るなど順調に経過しており、使用する水素が同日、愛知県の「低炭素水素認証制度」に認定されたと説明した。
同実証は2021年11月、愛知県岡崎市を中心としたエリアでスタートした。走行実証は同市内の「ファミリーマート岡崎定温センター」を起点とした岡崎、豊田、安城の各市内のファミリーマート約30店へ1日3便届けている店舗配送コースで実施。1日当たり平均で約150キロメートルを順調に走行。同11~12月の走行実証の平均燃費は、想定燃費26キロメートル/キログラムを上回る実績を達成した。配送物は弁当やおむすび、パンなどの中食が中心。
今後はより気候的に厳しい条件を含む季節での走行実証も継続して行い、1年間の走行実証を通じてトラックのエアコンや冷蔵・加温機能の使用が燃費に与える影響を検証するほか、コースの変更や航続距離の延長などの検証も進める。
また、「低炭素水素認証制度」に認定されたFCV小型トラックの燃料については、東邦ガスが供給する地産再エネを活用した都市ガス由来のCO2フリー水素を使用。中部地域(豊田市内など)で創出された再生可能エネルギー由来のCO2削減価値を取り入れ、都市ガスから水素を製造する際に排出されるCO2全量をオフセット(埋め合わせ)したとみなせる。
同制度は、愛知県が低炭素な水素サプライチェーン構築に取り組む事業者を支援することが目的。水素の製造、輸送、利用に伴うCO2の排出が少ない水素を、愛知県が「低炭素水素」として認証・情報発信する。今回の件は同制度として6件目の認定となる。
※以下、プレスリリースより引用(一部、編集部で修正)
FC小型トラックの仕様等
・トヨタ自動車といすゞ自動車が共同開発したFC小型トラック(最大積載量3トン・2室式)。
・いすゞ自動車の「エルフ」をベースに、トヨタ自動車が開発した「2代目MIRAI」のFCユニット(FCスタック・水素タンクなど第2世代FCシステム)を搭載し、動力および冷蔵ユニットの電源を、燃料電池によって対応。
主要諸元(目標値)
・走行距離:約260km(JE05モード相当)
・FCスタック:最高出力120kW以上
・燃料タンク:水素貯蔵量約10kg
(画像はプレスリリースより引用)
(ロジビズ・オンライン編集部)