海外事業の追加費用発生、コロナも補償対象に

海外事業の追加費用発生、コロナも補償対象に

政府が貿易保険法改正案を閣議決定

政府は2月18日の閣議で、貿易保険法の改正案を決定した。

日本企業が輸出や海外企業への投資などに絡んだ代金回収不能といったリスクをカバーする貿易保険について、海外事業で追加費用が発生した場合、新型コロナウイルスの感染拡大で工事が中断して従業員の退避や別の倉庫での製品保管を強いられたケースなどを補償対象に加えることが柱。現行法は戦争や革命、内乱で生じた場合に限定している。コロナ禍で打撃を受けた企業を救済するのが狙い。

今国会で成立すれば、政府は2022年中に施行する見通し。

改正案は併せて、日本企業が海外で直接投資した先で起きた損害による損失に加え、間接投資先もカバー対象とするよう変更。

貿易保険の業務を担う政府全額出資の日本貿易保険(NEXI)の業務内容を広げ、貿易保険事業を担う海外法人への出資も手掛けられるようにすることも盛り込んでいる。日本企業が進出している地域の金融機関に出資して現地のリスク情報を迅速に把握したり、融資を後押ししたりできるようにするのが狙い。

(藤原秀行)

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