NLJ、自動運転フォークリフトを用いた積載効率高い荷積みの実証実験

NLJ、自動運転フォークリフトを用いた積載効率高い荷積みの実証実験

22年度に限定条件下での社会実装目指す

日野自動車の子会社で幹線物流の効率化を目指すNEXT Logistics Japan(NLJ)は3月1日、自動運転フォークリフトを用いた荷下ろし/荷積みの実証を行ったと発表した。2022年度中に限られた条件下で社会実装することを目指している。

NLJは経済産業省が実施する令和3年度「物流MaaSの実現に向けた研究開発・実証事業」実施団体に選出されている。将来の自動クロスドック(結節点)運用に向けた自動荷役技術の開発や課題の抽出が狙い。

 
 

NLJが現在取り組んでいる幹線輸送効率化は業種業態を超えた様々な荷主から持ち込まれた荷物を効率良く運べるよう、積み替え拠点(クロスドック)で荷下ろし/荷積みを担っている。

今回の実証は、自動運転フォークリフトで荷下ろし/荷積み作業の自動化(自動荷役)を実現するためのものと位置付けている。併せて、荷姿標準化による省人化・環境負荷低減などの効果確認も行った。

※以下、プレスリリースより引用(一部、編集部で修正)

実施概要

・豊田自動織機製自動運転フォークリフトを使い、実運行時の積み付けを想定したパターンで実証を実施
・アサヒグループジャパン(アサヒグループホールディングスの事業管理会社)/日清食品ホールディングスとの協業により、出荷の時点から積載効率が良く、かつ自動荷役に対応するための荷の高さに調整する実証を実施

課題

荷物形状の検出精度向上
多種多様な荷姿形状をセンシングし、自動で荷下ろし/荷積みをすることは難易度が高く、また荷物を載せているパレットの色、表面の状態、剛性などもセンシング精度に影響を及ぼすことが確認できた。今後は明確になった課題のつぶし込みを進め、2022年度内にまずは限られた条件下での社会実装の実現を目指す。

パレットや荷姿のパターン化
積載率は84.4%を達成、CO₂排出量は48%削減といった高い効果が確認できたが、出荷時における作業工数が大幅に増加、また各荷主の荷姿要件に沿って用意する輸送車両においても標準荷姿に準じて共通化を進めていく必要があることがあらためて分かった。今後は荷主との連携をより深め、将来の省人化に必要な自動荷役の条件にフィットした荷姿の検証を進める。

 
 

(画像はプレスリリースより引用)
(ロジビズ・オンライン編集部)

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