アジア10カ国・地域発米国向け海上コンテナ、2月は16.4%伸び20カ月連続プラス

アジア10カ国・地域発米国向け海上コンテナ、2月は16.4%伸び20カ月連続プラス

デカルト・データマイン調査、先行きはロシアのウクライナ侵攻による世界経済混乱で不透明に

米調査機関デカルト・データマインが3月11日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、2月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比16.4%増の169万3680TEU(20フィートコンテナ換算)だった。20カ月続けて前年実績を上回った。

世界的に新型コロナウイルスの変異種「オミクロン型」の感染拡大が続いてきたが、貿易は復調の傾向が持続していることを示した。ただ、ロシアによるウクライナ侵攻で世界的にインフレ傾向が強まるなど、経済が混乱して先行きが極めて不透明となっており、今後復調が続くかどうかは見通せない。

2月の実績を上位10カ国・地域別に見ると、貿易量の6割超を占めてトップの中国は15.8%増の105万8334TEUで、21カ月連続のプラスを記録。コロナ禍の影響を受けている中でも堅調を維持している。

2位の韓国は16.3%増の15万7263TEU、3位のベトナムは17.0%増の13万4143TEU、4位の台湾は33.6%増の8万7745TEUだった。プラスとなったのは8カ国・地域で、日本は26.1%増の2万8298TEUと3カ月ぶりに最下位を脱した。

2月の主要品目別実績は、トップの家具類が9.7%増、2位の機械類が12.1%増、3位のプラスチックが20.7%増、4位の電子電機が8.5%増など、総じて堅調だった。

一方、米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の1月分は14.7%減の40万9119TEUで、8カ月連続のマイナスを記録。中国向けは6.7%減の11万4539TEU、日本向けは0.2%減の4万9539TEUなど、全ての国・地域が前年同月の水準を下回った。

(藤原秀行)

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