新中計で「新素材」の取り扱い増明示、海外売上高比率は20%以上に
三菱倉庫は3月25日、2022~24年度を対象とする新たな中期経営計画を公表した。
19年に発表した中長期的な目標「『お客様の価値向上に貢献する』を第一に、お客様のパートナーとして調達から流通・販売までのサプライチェーンを一貫で担うロジスティクス企業」を体現するため、海外事業の成長基盤拡大や先端技術活用による高付加価値サービスの開発などを推進。
最終の24年度の目標として、連結営業収益(売上高に相当)を2600億円(21年度実績見込み2500億円)、営業利益を200億円(172億円)、ROE(自己資本利益率)は7%(5%)をそれぞれ設定。DOE(株主資本配当率)は21年度の2.0%を踏まえ、継続的に2%以上とすることを打ち出している。
このうち物流事業では営業収益を21年度見込みの2098億円から2150億円、営業利益は130億円から140億円へ伸ばすことを掲げている。
新計画は物流事業の重点分野として、従来の「医療・ヘルスケア」「食品・飲料」「機械・電機」に「新素材」を追加。高機能複合材や半導体デバイス製品製造用材料などについて、グローバルサプライチェーンの最適化支援による取り扱い拡大を図る姿勢を明示している。
海外事業は各地域内のロジスティクス事業の機能強化やフォワーディング事業の成長などを図り、海外売上高比率を20年度の11.2%から24年度は20%以上に高めることを狙う。
(藤原秀行)